プラスチックめっきとは

プラスチックめっき工業の発展は、1962年に米国でABS(ポリアクリルニトリル)樹脂が工業化されたのがきっかけになりました。
ABS樹脂は、AS母体の中に微細なポリブタジエン粒子が分散した構造の三元ポリマーで、射出成形性、寸法安定性、耐衝撃性にすぐれた性質をもつ上に、クロム酸/中酸溶液でエッチング後、無電解めっき、電気めっきすることにより、密着性と耐久性のよいめっき部品が得られます。
日本で実際にABSめっき部品が量産されるようになったのは、東京オリンピックが開催された1964年以降のことです。それからは、自動車、家電のめっき部分として重要な役割を果たすようになりました。
 
【めっき可能なプラスチック材料】
プラスチックめっきされている樹脂材料のほとんどがABS樹脂です。
理由は、もっともめっき処理しやすいということと、密着性のよいめっきが得られるということです。
現在めっき可能なプラスチック材料には、以下のようなものがあります。
 

  • ABS樹脂:成形性に優れ、もっともめっきしやすい樹脂です。実際には各種グレードがあって、適しているものがめっきグレードとして供給されます。
  • ABS樹脂+PC:ABS樹脂にPC(ポリカーボネート)をブレンドしたもので、ABS樹脂より耐熱性と機械的強度に優れますが、めっき処理には技術を要します。
  • ポリプロピレン(PP):ポリバケツなどに使用される安価な樹脂です。
  • ポリフェニレンオキサイド(PPO):耐熱性を有するポリエーテル樹脂で、キシレノールを銅触媒で酸化重合して得られる熱可塑性樹脂です。
  • ポリスルフォン(PSF):スルホニル基を含む繰り返し構造を持った合成高分子化合物で、多くの合成高分子化合物と同じく疎水性です。
  • ポリカーボネート(PC):CDなどの成形に使用される透明な樹脂です。
  • ポリアセタール(POM):機械的性質が極めて優れていて、引張り、曲げ強さが大きく、強靭で優れた弾性を持っています。 摩擦係数が少なく、耐磨耗性にすぐれているため機構部品としてよく使用されます。
  • ポリアミド(PA):アミド結合によって多数のモノマーが結合してできたポリマーで、一般に脂肪族骨格を含むポリアミドをナイロン(Nylon)と呼びます。

 


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