無電解めっきについて

電気エネルギーを使わずめっきする方法を無電解めっきといいます。
無電解めっきは大きく分けて、置換めっきと自己触媒めっきに分かれます。
 
置換めっきとは、イオン化傾向の大きな金属を、イオン化傾向の小さな金属イオンを含む溶液に浸漬するとイオン化傾向の大きい金属が溶解し、金属イオンとなり電子を放出します。この電子がイオン化傾向の小さな金属を還元して、めっきが析出します。これが置換めっきです。
 
自己触媒めっきは、溶液中の還元剤が触媒の存在の下で酸化され、電子を放出します。この電子が溶液中の金属イオンを還元するのが、自己触媒めっきです。
還元析出した金属が次々と触媒の働きをするので、自己触媒めっきと呼ばれるのです。
無電解めっきでは、その名のとおり給電の必要がありませんので、品物はステンレス製の引っかけで支持するか、バスケットに入れてめっき液の中に浸漬するだけです。
無電解めっき装置のめっき槽にはステンレス鋼を使用します。
ステンレス槽の表面には、めっきが付かないようにする為に、50パーセント硝酸溶液で表面を酸化させて、不動態化する必要があり、このことを「パッシベート処理」と言います。
通常はすべての作業が終わった段階で、めっき液を予備槽に移して空にした後、希硝酸を張って析出したニッケルを溶解し、ステンレス表面を不動態化します。
その後に硝酸を元に戻して、よく水洗いをしてからめっき液を戻します。
めっき液の加熱は、小規模ならば電熱ヒーターでも可能ですが、大規模の場合には蒸気コイルで加熱します。


「無電解めっき」につきましては、
当社では取り扱っておりません。


 

関連記事

  1. 黒色ニッケルめっきについて

  2. 酸化処理の目的

  3. フープめっきとは

  4. 鉛-錫合金めっきについて

  5. 亜鉛-鉄合金めっきについて

  6. パラジウムめっきとは